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判例 8
フランチャイズ1号店が経営不振に陥ったケース
実務を担当する者が判例から何を学ぶかを解説しています。
【判例】
判決日 裁判所 判例内容(判例時報1794号より)
平成14年1月25日 東京地裁平11(ワ)9166号 フランチャイズ契約の締結にあたり、本部が収支予測義務に違反したとは認められず、また情報等提供義務の違反も認められないとして、加盟店の本部に対する不法行為に基ずく損害賠償請求が棄却された事例
この判例から学ぶ
1.本部はベーカリーカフェとパブレストランを同一店舗内に併設出店し、これを1号店としてフランチャイズ化した大型飲食店のフランチャイズ1号店(直営店はなし)の事例である。
2.開店後の売上実績は、予測が一日当たり139万円に対して、開店直後が同54万円、2ヶ月目が54万円と大幅に下回り、途中で運営管理受託契約に切り替えたりしたが、約1年間で閉店している。
3.裁判所は統一的なシステムのイメージが確定し、客観的かつ合理的な売上査定も含め、ある程度実践に耐えうるノウハウが提供されていたと判断し、加盟店の損害賠償請求を退けた。
4.本部は大手企業7社の合弁企業で、各社が専門性を生かし、レストラン企画、マーケティング及びメニュー政策はほぼ完璧に行われた印象を受けるが、オペレーション面での検証は、どうであったかという感は否めない。開業後のオペレーション面では、必ず手直しは出て来るものである。一般的には、このような大きな業態(2業態併設で約110坪)でなくとも、直営店で検証し手直した後にフランチャイズ化を行うのがセオリーであろう。
5.業態開発という点においては、企画面やマーケティング面で、裁判所が判断するように何ら問題がなく完璧であったと思われるが、最も難しいのは、紙面上の計画でなく実際のオペレーションの面である。本件では、オペレーター(加盟店となっているがオペレーションを担当した者)との間でフランチャイズ契約を結んでいるが、業績が思わしくなく途中で運営管理委託契約に切り替えた経緯を見ると、フランチャイズ契約というのは最初からオペレーションを行うための便宜上の措置であったように思える。業態開発を担当した大手企業7社の合弁企業自身が、運営会社を立ち上げオペレーションを担当し、地道に何度も手直しをした上で成功事例をつくり、フランチャイズ化を行うのが筋道であろう。
6.私はかって、フランチャイズ専門のコンサルティング会社に勤務していた際に、何度もフランチャイズ事業化の計画に参画したことがある。だが計画が暗礁に乗り上げることも多かった。何故暗礁に乗り上げたか、その理由は、決まってオペレーションを担当する者(企業)の不在であった。直営店における実験のないペーパーだけのフランチャイズ事業計画、オペレーターの不在などこの判例から学ぶ点は多い。
資料出所;判例時報社発行の「判例時報の1794号
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