フランチャイズ情報提供サイト

フランチャイズ情報提供サイト
 ←トップページへ戻る
←判例研究索引へ戻る
判例 6
加盟店が経営破綻し本部へ損害賠償を請求したケース
実務を担当する者が判例から何を学ぶかを解説しています。
【判例】
判決日 裁判所 判例内容(判例時報1778号より)
平成13年7月5日 千葉地裁平7(ワ)425号(甲事件)平8(ワ)1875号(乙事件) コンビニエンス・ストアー加盟店の経営破たんにつき、フランチャイズ契約時における本部の説明不足があるとして、加盟店の損害賠償請求が認容された事例(過失相殺有り)
この判例から学ぶ
1.コンビニ経営においては、棚卸ロスや見切・処分等の経費が増加し収入が減少する恐れが充分にあることを本部の店舗開発担当者は、加盟店希望者に対して十分に説明する義務がある。本事例は、これを怠ったが故に経営破たんを来たしたとして、本部は加盟店(複数)に対して損害賠償の義務があるとし、加盟店が勝訴した事例である。
2.この裁判ではコンビニエンスストアのフランチャイズシステムについて、特徴的な点がいろいろ争はれ、これに対して裁判所は個々に判断を下しており、これが実務的に大変参考になる。以下、当事者間の主要な争点についての裁判所の判断に触れたい。
3.オープンアカウント制において、見切り・処分等にチャージを掛けることについては、チャージ率をどのように定めるかは、当事者間の合意に任されるべきもので、もしこれが二重取りとするなら、本部としては全体のチャージ率を変更するまでで、公序良俗には反しないとした。
4.新商品や季節商品の本部からの強制販売については、集中的に売り込みをかけることは、販売方法としては当然あり得ることであり、売上げの見込みのない商品を加盟店の了解なしに仕入れを強制した証拠はないとした。
5.中途解約の場合の高額な違約金による拘束については、加盟店が自由に廃業出来るとなると、本部側は損害を蒙ることも事実であり、安易な廃業の抑制という理由にも一定の合理性があり、これが直ちに公序良俗違反にはならないとしながらも、本事例では加盟店(経営に行き詰まり加盟店の判断で解約)に違約金を課するのは、本部の説明義務違反と経営破綻との間に因果関係がある以上は、公序良俗に反するものとして、違約金の請求は認められないとした。
6.欺瞞的顧客誘引については、本事例では説明義務違反であり、本部はあくまで予測を示したもので、虚偽または誇大な情報提供を行っていないとした。
7.仕入れ先の指定、取り扱い商品の制限、販売方法の制限等の面が独占禁止法に触れないかどうかにつては、加盟店はフランチャイズの統一的イメージを害さない程度において自由を持っており、本部はブランドイメージ維持のために指導する立場にあることを前提にし、そして小売業の経験が浅い加盟店にとっては、自ら仕入れ先を探すことを考えるより本部推薦の仕入れ先を利用することは、加盟店にとっても有益であると述べた上で、独占禁止法には触れないとしている。また契約においても、推薦仕入先以外からも仕入れることが出来るとされているのだから、その仕組みに合理的根拠があることを認めている。
8.本件は、加盟店の損害賠償請求が容認されたものの、フランチャイズ特有の規制や統制と仕組みは、一定の合理的理由がある限り直ちに違法とは言えない、と裁判所は断定している。そして加盟店に対しても、裁判所は過失相殺(加盟店は複数で、5割から8割)をおこなっている点が特徴的であるが、その詳細は省略する。
資料出所;判例時報社発行の「判例時報の1778号
←トップページへ戻る←判例研究索引へ戻る↑このページの先頭へ戻る