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判例 22
コンビニエンス・ストアーの駐車場での人身追突事故が、道路交通法でいう道路上か、そうではなく駐車区画内で起きたものかが争点になったケース
実務を担当する者が判例から何を学ぶかを解説しています。
【判例】
判決日 裁判所 判例内容(判例時報1910号より)
平成17年5月25日刑3部判決、破棄自判(確定) 業務上過失傷害、道路交通法違反被告事件、東京高裁平17(う)432号 1.駐車場の通路部分が道路交通法2条1項1号の道路に当たるとされた事例
2.コンビニエンス・ストアー敷地内駐車場において、車両を後退させて駐車区画に駐車する際に起こした人身追突事故に関し、車両の「道路」における交通に起因する事故でないとして、救護・報告義務違反罪の成立が否定された事例
3.業務上過失傷害につき、刑法211条2項が適用されて刑の免除が言い渡された事例
この判例から学ぶ
1.本件は、フランチャイズ契約内容やオペレーション上で発生するトラブルではなく、店舗の駐車上で発生した人身追突事故に関する来店客同士のトラブルであるが、コンビニエンス・ストアーの駐車場が道路の一部であるかどうか争われている点が参考になるのでここに紹介した。
2.人身追突事故は概略次の通りである。二人の中学生が、コンビニエンス・ストアーの車両止めに店舗建物に向かって並んで座っていたところ、車の来店客(本件被告人)が「通路」に当たるとされる通路部分で車両を2回切り返し後退して駐車区画内に侵入、二人に車両後部を衝突させ傷を負わせる(一人は3日間、他は2週間の腰部挫傷)事故を起こした。
3.本件事故は、1審においては、道路交通法2条1項1号でいう「通路」上で起きたもので、従って被告人は同法72条1項により救護・報告の義務を怠ったとみなされた。
4.ところが本判決では、このコンビニエンス・ストアーの駐車場には、反復継続して不特定多数の人や車が自由に行き来することができる場所があり、一部「道路」であることは認められるものの、被告人は当該通路を通り抜けようとしたものではなく、追突事故が起きた場所は、区画線と建物側に設置された車両止めにより駐車区画部分であることが明記された場所で起こったものであるとされ、原判決は破棄された。
5.そして、被害者に対しては、保険により治療費と慰謝料が支払われていることでもあり、被告人は障害を負わせたことにつき確かな認識があるのに現場から立ち去ったとまでは認められないことなどの情状により、被告人に対し刑の執行は免除された。
6.この刑の免除規定は、平成13年12月法律138号で、危険運転致死傷罪とともに導入された規定であるが、これを適用した事例については、公刊物には見当たらない。(←このコメント部分は判例時報1910号より転載)
7.フランチャイズ店舗には、さまざまな業種業態で広い駐車場を持った店舗が多く、本判決のような道路交通法の「通路」に該当するような駐車場部分も多く、駐車場内での事故やトラブルと苦情はよく発生し、店舗側の頭を悩ます問題なので、参考までに本判決を紹介した。
資料出所;判例時報社発行の「判例時報の1910号
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