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フランチャイズとのれん分けとの違い
のれん(暖簾)分け とは
江戸時代の商家では、丁稚→手代→番頭と永く勤め上げた奉公人が、主家(しゅけ)から屋号やのれん(暖簾)印をもらって「別家(べっけ)」をするというしきたりがあり、「大店(おおだな)」と呼ばれる商家での例がよく知られているが、近代以降に中小商家でも見られ、これをのれん分けと呼ぶ。
(参考文献)
林玲子『日本の近世(5)商人の活動』中央公論社(1992)
林玲子『歴史文化ライブラリー148 江戸店の明け暮れ』吉川弘文館(1992)
石崎綾乃『のれんとブランド-粋の功罪-』早稲田大学商学部井上達彦ゼミナール卒業論文(2005年度)
次の手法が「現代の暖簾分け」と呼ばれることがありますが異なります。
マネージメントバイアウト(MBO;management buy-out )
企業の経営陣や従業員が、投資ファンドや金融機関からの借入れなどによって、自ら自社の一事業部門を買収し、親企業から独立する経営手法のこと。従業員の場合はEBO(employee buy-out)と称する。
スピンオフ(spin-off)
子会社や事業部門を親企業から分離独立させることを言う。スピンアウト(spin-out)と同義であるが、こちらの場合には、元の企業と関係が切れる場合を指す。
上記二つの経営手法では、人だけでなく親企業の一部の事業、組織、機能などが
親元を離れる(out や off する)点において「のれん分け」とは異なります。
◆その他、現在のフランチャイズ事業の展開において、自社の社員独立制度を「のれん分け」と呼んでいる企業(本部)が多いが、ここでは区別して、上記の「のれん分け」の意味に従いフランチャイズとの違いを説明しています。「社員独立制度」との違いは →フランチャイズと社員独立制度との違い を参照されたい。
フランチャイズの定義は → こちらへ
比較項目 フランチャイズ のれん分け
事業目的 商品・物品・機器・サービス(役務)などの販路拡大のみならず、事業の仕組み、経営・営業ノウハウもパッケージ化し取引(販売)の対象にすることで事業を拡大 永年仕えた奉公人が一人前になり、その功労と商才に報いるために主家の「のれん」の使用を認めて独立(別家)するのを援助するもので、主家の事業の拡大を意図するものではない。そして「のれん」で代表される信用・格式・伝統・技能を伝え、家業の継続的繁栄を願う目的があった。フランチャイズとの決定的な違いは、主家と分家が契約関係で結ばれていない点に見出せる
適する分野と取引先 1.物販(小売)業、中食業、飲食業、サービス業の全ての分野で可能
2.素人、脱サラ、主婦でも可能
3.住宅フランチャイズのように一部の分野では、プロ(工務店)を対象とする
製造を伴う単一製品の小売専門店や料理屋のように技能や技を必要とする分野
商標・ブランド・
サービスマーク
商品・物品・機器に表示するだけでなくサービス(役務)にも使用し、事業の総体をブランド化する 文字通り「のれん(暖簾)」の継承が主で、主家ののれんの分家であることを示すために、暖簾印の変形も見られる
チェーンの名称と
横のつながり
1.チェーンの名称が全面的に訴求され、加盟店になる事業主の商号・社名は、表面には出ない
2.加盟店会(名称はいろいろ)を育成する本部と、逆に横断的につながるのを禁止する本部があり両極端
主家を中心とするつながりは強く、主家で何か事があると、家族を含めて主家にかけつけ立ち働くこともある。「講(こう)」と呼ばれる仲間組織を作り、集まりを持ったり、積金をしたりした。近年になると、一族や弟子、同郷出身者、老舗同志などが「のれん会」をつくるようになり、協同組合化も行われるようになる
イメージの統一 ドミナント出店を行うことでチェーンとしてのイメージを強く出し、一層のブランドの浸透を図る 「のれん」そのものの信用・格式・伝統を守るのが主で、チェーンとしてのイメージ浸透の意図はない
テリトリー制 テリトリーを定める場合とそうでないロケーション制の場合がある 同一のれん内の出店上の競合は避けたと思われるが、「のれん分け」が生まれた経緯から、地域を区分して商圏を付与するというテリトリー制の概念はない
本部・ライセンサーの
事業収益源泉
1.事業権の付与、事業の仕組みやノウハウの提供などの対価としての加盟金や権利金
2.商標・ブランド・サービスマークの継続的使用とスーパーバイジングの対価としてのロイヤリティー
3.商品、機器、原材料、食材、消耗品などの回送差益
4.その他ITシステム使用料、会計代行収益など
主家は分家と商取引することで収益を増やすものではない。だが主家が問屋で分家が小売店のケースもあり、この場合は主家に取引マージンが入ったと思われる
加盟店・ライセンシーの
投資と収益源泉
1.事業(本部の直営店と同じ)を経営するための設備投資
2.店舗物件確保に関する投資
3.加盟金や権利金の支払い
4.ロイヤリティーの支払い
5.収益源泉は事業経営からの利益
主家から永年奉公の功労金などの資金援助を受けるが、開業資金は自己資金で独立し、収益源泉は独立事業主としての事業経営からの利益
本部・ライセンサーの
資金援助
1.全て加盟店負担が原則
2.本部の店舗の転貸方式あり
3.リース・銀行斡旋による援助
4.看板・販売機器・情報機器の一部を貸与する本部もある
奉公人時代に主家が積み立ててくれた功労金や退職金が支給される

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他社商品・サービス
(役務)の取り扱い
厳しく制限される 奉公人時代に習得した主家と同じ商売か、時には商品の種類を増やしたり、主家の規定で全く関係ない商売を選ぶこともある
競争優位の戦略 本部の歴史・信用、ブランド力、事業の方法、経営・営業ノウハウの総体で競合チェーンと差別化 個店としての競争
規制や統制  強 い 主家からの商売上の規制や統制はないが、商売以外も含め一家の一員として主家とのつながりは強い別家の存続(後継者がいないときの養子の世話など)については、主家の意思が働いた
マーケティング・マーチャンダイジング・広告 本部が一定のイメージの中で継続的に行う 「のれん」を守ることが信用と名声につながり、広告宣伝の必要性は薄い。分家が増えることで主家ともども「のれん」の認知度が高まるというメリットはあったと思われる
オペレーション 加盟店が本部のマニュアルに添って行ない、マニュアルからの逸脱は許されない 「のれん」に傷がつかないようにしながら、独立した商人として主家で学んだ商才を生かし商売を行う
本部やライセンサーの
継続的支援・援助
1.事業経営全般にわたるスーパーバイジング
2.将来に向かってのフランチャイズ・パッケージのバージョンアップ
困った際には主家からの援助はあるが、それは制度的なものではない
チャネルリーダーの
営業政策
基本的には加盟店全てに対して平等に対応 主家は、チャネルリーダーではなく、分家は独立した商人として独自の営業政策を展開
契約関係からの
中途離脱
一定の条件を満たす必要があり難しい 契約関係で結ばれていないが、本家を中心とする団結心と仲間組織は強く、のれん分けは名誉なことでもあり一家からの離脱は起こりにくい
解約後の制限 契約条項に原状回復義務や競合避止義務があり厳しい   同 上
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