フランチャイズ情報提供サイト

フランチャイズ情報提供サイト
←トップページへ戻る
←フランチャイズ関連書籍へ戻る
書籍の紹介 吉野家
本30
ここでは、フランチャイズやチェーンストアーに関連した書籍で、このサイトの開設者が内容を確認の上、特にお薦めに値するものを紹介しております。
吉野家 私がこれから書こうとすることは、吉野家の牛丼の話であって、牛丼の話ではない(本書のはじめにより)。
著者:茂木信太郎
発行者:福原文彦
発行所:生活情報センター
発行:2006年9月25日
価格:定価 1,680円(本体1,600円+税)
B6判・309頁
書 評
★1970年(昭和45年)に大阪で開催された万国博覧会が、日本の外食産業ブーム到来の幕開けである。この外食産業の歩みと共に、外食企業としての吉野家の歩みが、本書で詳細に語られている。だが単なる歴史をたどるのが本書の目的ではない。
★筆者は、信州大学経営大学院教授である。(社)食品需給研究センター、(財)外食産業総合調査研究センター、フードシステム総合研究所を経て、2003年4月より現職にあり、外食産業に関する研究書や著作も多い。外食産業の専門家だけあって、食肉や食材、そしてその行政に関する知識は豊富である。そしてSWOT(企業をとりまく機会、脅威、強み、弱み)分析、アンゾフの製品ー市場マトリックス、チェーンストアー理論、消費者心理分析などを用いて吉野家の外食事業経営の分析をおこなっている。
★巻末に、牛丼小史と吉野家小史がついており、外食業になじみの薄い人は、こちらを先に目を通した後、本文を読むことをおすすめしたい。本書の主要テーマは、BSE騒動による2003年(平成15年)12月と、2006年(平成18年)1月の2回に及ぶアメリカ産牛肉の輸入禁止に対して、吉野家はどう経営政策の舵取りを行ったかを分析することにある。
★吉野家にとっては、逆説的だが輸入禁止は救いであったのではないか、なぜアメリカ産牛肉にこだわるのか、過去になぜ一度倒産の憂き目にあったのか、牛丼にとって代わるメニューがなぜ早期に開発できたのか、吉野家の大衆人気の秘密はどこから来るのか、などが先に触れた筆者の外食産業に関する豊富な知識と独特の経営分析手法で解明されている。その答えは、本書を読んでもらいたい。
★フランチャイズ事業を営む本部企業にとって、加盟店へ供給する食材の調達の道が絶たれることは死活問題である。吉野家がアメリカ産牛肉調達の危機に瀕して、店舗の営業時間の変更や一時休業を行ったが、その実施状況については、店舗の間にバラつきがあった。何故か。フランチャイズ店舗を救うべく、フランチャイズ店舗優遇策を採ったからではないかと筆者は推論する。私の経験から考えると筆者の推論の通りであろう。本書の研究テーマが「吉野家の牛丼の話であって、牛丼の話ではない」という意味は、このようなところにも現れている。とにかくおすすめの一冊である。
←フランチャイズ関連書籍へ戻る↑このページの先頭へ戻る